イスラエルでは
イスラエルでは、ユダヤ教徒のイスラエル国民と永住者に対して兵役の義務が課せられている。条件や期間に差があるものの女性にも徴兵制があることが特徴となっている。徴兵制を取る国家においても、そのほとんどは男性のみを対象としていることから考えると非常に珍しい事例であるが、周囲すべてが程度の差はあれ敵性国家であり、祖国の存亡を賭した戦争が明日にでも起こりうるという同国の事情が根底に存在する。ドゥルーズ教徒を除くアラブ系国民に対しては兵役が免じられている(志願入隊することは可能である)。
男性は3年、女性は1年9ヶ月間の兵役期間である。拒否者には3年間の禁固刑が科される。ユダヤ教の律法によると女性の男装は禁じられているため、女子は宗教上の理由による良心的兵役拒否が可能であるが、条件は少し厳しい。妊娠等の理由による例も含め、女性の約1/3が兵役を免除されている。男性はユダヤ教の神学校を卒業し、超正統派のラビになれば、宗教上の理由で兵役を拒否できる。
かつてイスラエルでは将校になることがエリートコースの典型であったが、産業の発展により魅力が薄れている。
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レバノンでは、1975年のレバノン内戦以前には徴兵制は存在しなかったものの、1980年代初頭に徴兵制が施行された。しかしこの当時はレバノン国軍は極めて貧弱であり、この法令が遵守されたのはベイルート周辺のみであったと言われている。この制度も1985年頃にレバノン国軍が衰弱した頃には死文化したといわれる。1990年以降、内戦が沈静化すると、政府軍の早期再建とレバノン政府の威信回復、宗派間の対立解消を目的として「フラッグ・サービス」と呼ばれる事実上の徴兵制が再施行された。全宗派のレバノン国民男性が対象であり兵役期間は1年であったが、現在は6か月までに短縮されている。しかしシーア派など一部の宗派では「ヒズボラ」や「アマル」といった民兵組織に入隊するなど、黙殺する住民も少なくない。